機動戦士ガンダム THE ORIGIN 第1話「青い瞳のキャスバル」

土曜日の公開初日にバンダイチャンネルで視聴しました。劇場で観たかったんですが、仕事の都合上、劇場までは行けないので、ネットで視聴。ああ、PCをMacにしておいて良かった♪映像が綺麗。

機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の第1話「青い瞳のキャスバル」。昨年から告知されてきた『ORIGIN』のアニメ化第1話が公開されました!中々仲間内が書かないので、どうしようかと思っていましたが、何となく「君に託す」と言われた様な気がするので、勝手に勢いで書いてみます。
さて、冒頭のルウム戦役から始まる「赤い彗星」の物語、その内容は・・・という言うのはネタバレになりますので程々にしますが、正直な感想は
ハモンさん=みゆきちサイコ〜♪
ラル大尉、カッコイイ♪
に尽きると思います。あれ?それじゃ、感想になってない??う〜ん、じゃあ「ガンヲタ」としての視点も含めて。
この第1話は「赤い彗星の始まり」の物語だと言えるでしょう。カリスマ的指導者である父ジオン・ズム・ダイクンと、愛妾であるアストライアの間に生まれたキャスバルアルテイシア、その二人の兄妹の人生の転換点である父の死と、そこから始まる人生の流転の始まりが描かれています。
カリスマ的指導者でありながら、家庭人としてはほぼ失格な父と、周囲の思惑でダイクンと結ばれながらも彼や子供達に深い愛情を注ぐアストライアの間に生まれたキャスバル(後のシャア・アズナブル)は冒頭からどこか「周囲と一線を引いた」ような子供に見えました。おそらく、あまりにも浮世離れた一面を持つ父にどこか反発があったのでしょう、後の彼の言動からは父の思想の一部を否定するような発言も多々ありましたから(特にクワトロ時代)。冒頭のその日、父が寝食を忘れて書いていたのは「地球連邦に対する独立宣言と宣戦布告」とも取れる演説原稿。そう、今まで信じられていた「ジオン・ズム・ダイクンは地球連邦との戦争を望んでいなかった」という通説がここで明確に否定されます。彼はその当時のサイド3「ムンゾ」の国力では到底無理な「挑発」を地球連邦にしようとしていたという事実。これは『ファースト』からガンダムを知っている僕らにとっても驚きでした。この時の演説原稿がおそらくギレン・ザビ一年戦争開戦の時に行った演説のベースとなり、それをどうやってギレンが手に入れたか?そこにもドラマがありそうです。
さて、カリスマ的指導者の死がもたらしたのは2つの勢力の苛烈な権力争いでした。
「ダイクンの跡を継ぐのは誰か?」
首相として政務を支えたデギン・ソド・ザビ率いるザビ家か?それとも側近として仕えたジンバ・ラル率いるラル家か?先手を打ったザビ家がその後も政争の主導権を握りますが、ラル家にも「切り札」はありました。それは「ダイクンの遺児であるキャスバルアルテイシア」の二人。しかし、政争もラル家の劣勢が明らかとなり、二人の子供が更なる政争の道具にされる事を危惧したアストライアは子供達を地球へ亡命させる事を決意します。母と別れ、地球へと向かう兄妹の運命は・・・と言うところで第1話は終了します。月の影へと向かって行く宇宙船が二人の「その後」を暗示するように。
あ、ほぼネタバレですね、申し訳ありません。
さて、この第1話、いくつか驚きなネタが描かれています。ダイクンの演説原稿もそうですが、冒頭のルウム戦役も「MSこそが新世代の主力兵器である」ことを立証した大規模宇宙艦隊決戦で、これまでは『MS IGLOO』の第1話でしか描かれていなかった戦いが、劇場作品として映像化された事は大きいと思います。この前に行われた1週間戦争「ブリティッシュ作戦」についてはまだ描かれていませんが、これも是非描いて欲しいですね。

動画はゲーム『ギレンの野望』の「ブリティッシュ作戦」より。
それとキャスバル達の亡命の段取りをしたのがジンバ・ラルではなく、息子のランバ・ラルだという事。その協力者がクラウレ・ハモンだという事。この二人が、作品では「良い大人」として素晴らしく描かれていました。もし、この二人とキャスバルがもっと早く出会っていたら、もっと長く交流があったのなら、キャスバルシャア・アズナブルはもっと素晴らしい人物になったのではないか?と思わざるを得ません。少なくとも、一人の男への醜い嫉妬だけで隕石を地球に落とし、多くの人々の命を無慈悲に奪う愚かな男にはならなかったでしょう。また「指導者ダイクンの息子」という縛りが、キャスバルに「本当の友人」を作る機会を失わせたようにも思えます。本当の友人がいれば、胸中を打ち明けられる友がいれば、苦しい時も側で共に立つ友がいれば、後に、苦悩する若者を見捨て全てを投げ出して逃げるような、卑怯の大人にはならなかったはずです。
どうも、彼には愛憎入り交じった「特別な」感情があるので見方が辛辣になるなぁ。
逆に彼のライバルは、崩壊した家庭環境に育ちながら、多くの友人と、成長を促す大人と、支えてくれる恋人(突き放すことも愛)と、尻を叩く後輩達に囲まれ、人間として素晴らしい成長をします。
それにしても、アストライア役の恒松あゆみさん、こういう役をやらせると上手いなぁ。『ガンダムOO』の貧乏姫以来、こういう悲劇的な女性を演じるとピカイチな気がする。それとハモン役のみゆきち。もう本当に「イイ女」ハモンを見事に演じていました♪事実上今回のヒロインですよね!そしてラル大尉役の喜山茂雄さんも「イイ男」ランバ・ラルをカッコ良く演じてくれました♪こちらは事実上今回の主人公的な役回り。「こういう大人になりたいものだ」と思っちゃいますよね。押さえる所は「ファースト」のキャストが押さえつつ、新しい「ファースト」像をキャストの皆さんが見事に演じてくれたと思います。
総監督はコミック版の作者でもある安彦良和氏。劇中でも描かれたコミカルなキャラクター描写は氏が得意とする所で、キャラクターの魅力を十二分に引き出していましたが、今回の監督は『機動戦士ガンダム0083』や『装甲騎兵ボトムズ 赫耀たる異端』などの監督を務めた今西隆志氏。骨太なドラマを描かせたら定評のある方で、運命に翻弄される兄妹を描きつつ、骨太な歴史ドラマを見事に展開させています。
次回は半年後、と言う事ですが、エドワゥ・マスの名を名乗って「ホンモノの」シャア・アズナブルと出会った頃を描くのか?それとも、そこはそことして描きつつ、いよいよ「ガンダム」を出してくるのか?
さて、この物語、これからどう描かれて行くのか、今から楽しみですね♪
素晴らしい作品ですので、劇場で見逃した方、または公開される劇場が近くに無い方はブルーレイもしくはDVDで是非ご鑑賞ください。バンダイチャンネルなどでも有料配信中です。

冒頭登場した「オリジン版」のMS-06SもHGでキット化されます♪
ガンプラ HG 1/144 MS-06S シャア専用ザクII (機動戦士ガンダム THE ORIGIN)

ガンプラ HG 1/144 MS-06S シャア専用ザクII (機動戦士ガンダム THE ORIGIN)

もちろんポチ済み♪♪